
高層ビルというのがどうも好きになれません。ほんの数年前まで、○○は高い所に登りたがるという話し通り、私は自分自身が高い所を好んでいると思い込んでいました。しかしあるとき、ほんのちょっとしたことから、自分が高所恐怖症であることに気づいてしまったのです。
ほんのちょっとしたことというのは3メートルほどの高さのタンクの上に立つという出来事でした。それまで自分が高所恐怖症であるという自覚がまったくなかった私は、ひょいひょいっと何も考えずにタンクに登りました。で、タンクの上にすっくと立ったまではよかったのですが、どういうわけか背中がぞくぞくします。たかが3メートルなのに下を見るといたたまれない気持ちになり、説明員の話をいい加減に聞き流して、結局すぐに下へ降りてしまいました。地面に足がついた瞬間、どんなにホッとしたことか。「あれ、もしかするとこれって高所恐怖症じゃないの」と、そのとき初めて知ったわけです。
アイ・ウェイウェイ展が開かれている森美術館は、六本木ヒルズ森タワー(上の写真参照)の53階にあります。いくら高所恐怖症とは言え、建物の中にいる限りは何ら問題ないのですが、写真のようにビルを下から見上げるのも、あまり気持ちのいいものではありません。そこでできるだけ上を見ないようにしながら素早くビル内に入りました。できれば美術館は高層ビルの中ではなく、低い所につくって欲しいものです。
でも中に入ってしまえばこっちのもの。2階(?)のチケット売り場でチケットを購入し、53階へと上がっていきます。
森美術館を訪れるのは今回が初めて。やはり案内カウンターやクロークなどは、公営の美術館と較べるとあか抜けた感じがします。
案内カウンターで、無料の音声ガイドを借りて、アイ・ウェイウェイ展の鑑賞開始です。嬉しいことにこのアイ・ウェイウェイ展は自由に撮影することができます。
以下、気になった作品をいくつか紹介します。








正直言って、たいへん面白い展示でした。全体的にわかりやすいというか、考えやすい展示だったというのが展覧会を見ての感想です。音声ガイドでは、作家自身の作品に対する考え方なども聞くことができます。それを聞いているとこの作家のひとつひとつの作品に対する考え方が非常に明確だということがわかります。
自分が何を表現したいか、何を伝えたいかということが自分の中で明白になっていないために、曖昧な作品しかつくれないアーティストには、今回の展覧会は参考になるのではないでしょうか。このアイ・ウェイウェイの表現方法も現代アートのひとつの方向として、チェックしておく必要があると感じました。